令和6年(行ケ)第10103号(独占適応性がないと判断された事例)
商標「シングルモルト金沢」
指定商品 第33類「洋酒」
裁判所の判断:
「『シングルモルト金沢』の文字を標準文字で表してなる本願商標を、指定商品『ウィスキー』に使用しても、これに接する取引者、需要者は、『金沢に所在する蒸留所等で生産されたシングルモルトウィスキー』との商品の産地及び品質(種別)を表示したものと理解するにとどまるといえる。
したがって、本願商標は、これが指定商品である『ウィスキー』に使用された場合には、当該商標の取引者・需要者によって商品の産地、品質(種別)等の特性を表示するものと一般に認識されるものであり、産地及び品質を同じくするような商品の取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものというべきであるから、特定人によるその独占使用を認めることは公益上適当としないものであるとともに、自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないというべきである。
・・・本願商標を『金沢に所在する蒸留所等で生産されたシングルモルトウィスキー』以外の商品に付して使用する場合には、商品の品質(種別)の誤認を生ずるおそれがあるというべきである。
・・・よって、本願商標は、商標法3条1項3号又は商標法4条1項16号に該当するものとして登録することはできないから、拒絶査定不服審判の請求を成り立たないものとした本件審決の判断に誤りはない。」
*取引の実情として、「シングルモルト」の語に「産地又は蒸留所の所在地」を併記して表示することが広く行われていることも考慮されました。
